耳の聞こえがいつもと違うな、聞こえづらいなと感じたことはありませんか?
昨今、突発性難聴やヘッドホン難聴の疑いのある患者さんが増えているようです。
目次
- 中耳炎について
- 急性中耳炎(痛みを伴うもっとも一般的な中耳炎)
- 滲出性中耳炎(耳に水がたまる中耳炎)
- 慢性中耳炎(鼓膜に穴が残る・耳だれが持続する中耳炎)
- 真珠腫性中耳炎(もっとも注意が必要な中耳炎)
- 中耳炎を防ぐために
- 当院の診療の特徴
中耳炎について
〜お子さまから大人まで注意が必要な耳の病気〜
中耳炎は、耳の奥にある「中耳」という空間で炎症が起こる病気の総称で、日本人にとっても非常に身近な疾患です。特に小さなお子さまでは一度は経験することが多く、発熱や耳の痛み、耳だれ、聞こえの低下といった症状を引き起こします。早期に適切な治療を受けることで、多くは後遺症なく改善しますが、治療が不十分な場合には慢性化したり、合併症につながることもあります。
中耳炎にはいくつか種類があり、それぞれ特徴や治療法が異なります。ここでは代表的な4つのタイプについてご説明します。
急性中耳炎(もっとも一般的な中耳炎)
いわゆる「中耳炎」と呼ばれるものの多くが、この急性中耳炎です。風邪をひいた後に鼻やのどの細菌・ウイルスが耳管を通じて中耳に入り込み、炎症と膿の貯留を起こします。特に3歳以下の小児に多く、研究では80%以上の子どもが一度はかかるといわれています。
大人は耳管の角度的に急性中耳炎になりづらいですが、なった場合は重症化することがあります。
主な症状
耳の強い痛み:夜間に突然泣き出したり耳を触るしぐさが目立つことがあります。
発熱:小児では38度以上の高熱を伴うことも。大人では熱が出ない場合もあります。
耳だれ:鼓膜が破れて膿が流れ出ると、一時的に痛みが和らぐこともあります。
聞こえの低下:中耳に膿がたまることで音の伝わりが妨げられ、水の中にいるように感じることがあります。
治療
急性中耳炎の診療は、日本耳科学会の「急性中耳炎診療ガイドライン」に沿って行います。軽症では経過観察を中心とし、必要に応じて抗生物質や痛み止めを使用します。ただし薬剤耐性菌が増えているため、むやみに強い抗生物質を投与しないことも重要です。
炎症が強く膿が溜まりすぎている場合には、鼓膜切開を行って排膿することもあります。もしくは自然と鼓膜穿孔をおこして耳漏が排泄され、炎症が収まることもあります。鼓膜は数日で自然に閉じるため、過度な心配はいりません。
滲出性中耳炎(耳に水がたまる中耳炎)
急性中耳炎が治りきらなかった後や、鼻の病気に伴って中耳に「滲出液」と呼ばれる水がたまる病気です。痛みや発熱が少ないため気づかれにくいのですが、難聴や耳詰まり感の原因となり、特に子どもの場合は学習や言語発達に影響することがあります。
よく見られるサイン
- テレビの音を大きくする
- 呼んでも振り向かない
- 大きな声で話す
大人では「自分の声が耳に響く」「耳に水が入ったような感覚」と表現されることが多いです。
治療
慢性中耳炎(鼓膜に穴が残る中耳炎)
主な症状
- 耳だれ(耳漏)が繰り返し出る
- 聴力低下
鼓膜の穴を通じて細菌が入り込み、中耳で感染を繰り返すため、生活の質に大きな影響を与えます。
治療
真珠腫性中耳炎(もっとも注意が必要な中耳炎)
「真珠腫」と呼ばれる白い塊が中耳にでき、周囲の骨を溶かしながら進行していく病気です。いわゆる良性腫瘍ですが、放置すると難聴やめまい、顔面神経麻痺、さらには髄膜炎など命に関わる合併症を引き起こすことがあるため、もっとも注意すべき中耳炎とされています。
特徴
- 初期は自覚症状がほとんどないか、持続する耳漏がみられる
- 進行すると耳小骨が破壊され、強い難聴やめまいを生じる
- 顔面神経麻痺や脳炎を合併することもある
特徴
中耳炎を防ぐために
- 風邪を早めに治療すること
- 鼻の症状を放置しないこと
- 繰り返す場合は耳鼻科で定期的にチェックを受けること
中耳炎は「子どもによくある病気」と思われがちですが、大人にも発症しますし、適切に対応しないと将来的な聴力低下や合併症につながります。少しでも耳の痛みや聞こえに違和感がある場合は、早めにご相談ください。
当院の診療の特徴
おおの耳鼻咽喉科クリニックは、板橋区役所前駅から徒歩1分という便利な立地にあり、予約不要で受診いただけます。お子さまに多い急性中耳炎から、大人にみられる慢性中耳炎や真珠腫性中耳炎まで、幅広く対応しています。耳の痛みや発熱、聞こえの変化などの症状が出た際に、すぐに受診できる体制を整えているため、急な発症にも安心です。
診察では鼓膜や耳の奥を丁寧に観察し、必要に応じて聴力検査や内視鏡を用いた精密な評価を行います。軽症から重症までガイドラインに基づいた治療を行い、抗生物質の使用についても耐性菌の問題を考慮しながら適切に選択しています。膿が強く溜まっている場合には鼓膜切開などの処置を行い、症状の早期改善を図ります。
さらに、お子さま特有の耳の構造や免疫の未熟さにも配慮し、再発予防を含めたきめ細やかな診療を心がけています。耳の痛みや聞き返しの増加といった小さなサインを見逃さず、合併症を防ぐための早期介入を行っている点が当院の大きな特徴です。
ストレスによって免疫力が落ちていたり、不規則な生活によって血液の循環障害が起きていたりすると突発性難聴になりやすいと言われています。寝不足や過労に注意してください。
また、突発性難聴の後遺症にお悩みの方は以下のようなことに気を付けましょう。
大きな音
大音量でヘッドホンから音楽を聴くこと、ライブなどの大音響の中に長時間いること。
気圧の変化
飛行機や登山など、急激な気圧の変化で耳に負担をかけること。
激しい運動
首を激しく動かす運動や、ジェットコースターなどの高速運動。
冷え
冬場の寒さや冷房の効き過ぎなど、血液の流れが滞るような状態が続くこと。
この記事の監修者
おおの耳鼻咽喉科クリニック
院長 大野 俊哉(おおの としや)
おおの耳鼻咽喉科クリニック院長。日本耳鼻咽喉科学会認定耳鼻咽喉科専門医であり、医学博士として耳・鼻・のどに関する幅広い診療に携わっています。特にめまいや難聴、耳鳴りといった生活の質に大きく関わる疾患にも力を入れ、地域の方々が安心して相談できる体制を整えています。
所属は日本耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会のほか、日本医師会、東京都医師会、板橋区医師会・板橋区耳鼻咽喉科医会などで、近隣の他科診療所との連携も含め地域医療への貢献にも尽力しています。患者さま一人ひとりの症状や背景に丁寧に向き合い、信頼できる「かかりつけ耳鼻科医」として日々診療を行っています。








